カサゴ


平成30年1月16日

カサゴの種苗生産スタート!

 カサゴの親魚は海上小割筏の小割網で飼育しています。小割網を寄せて、お腹の大きくなった親魚を選別し、篭に入れて水槽につるしました。篭の目は粗いので、生まれた子供(卵ではなく、仔魚(しぎょ)が生まれる)は浮遊しながら篭の目をくぐり抜けて出てきます。
 翌日、水槽を見ると水が緑色になっていました。仔魚が生まれたので、仔魚の成長に有効な緑藻類を添加したのです。さあ、カサゴの種苗生産が始まりました。


平成29年4月28日 
カサゴ種苗を漁船で運搬
 萩大島の海上小割網で中間育成するカサゴの30 mm種苗4万尾を2隻の漁船で運搬しました。魚類生産棟の種苗は、網を寄せられてからフィッシュポンプで吸い上げられます。そしてホースの中を延々、魚類生産棟から遠く離れた岸壁にいる漁船まで運ばれ、活魚槽に収容されました。
 活魚槽の中の種苗は、集まった漁業者の期待を背負って、元気に泳いでいます。


平成29年4月13日 
カサゴ種苗の出荷が始まりました
 カサゴ30 mm種苗の出荷を行いました。今年初めてとなる出荷です。いつものように水槽の網を寄せ、バケツリレーで種苗を活魚輸送タンクに積み込みました。網の中の種苗の数は、予め、重量と平均体重で数えてあります。種苗は活魚輸送タンクの中を元気良く泳いでいます(動画をご覧ください)。この種苗は、出荷先の陸上水槽で中間育成され、大きくなってから放流されます。


平成29年1月10日 
カサゴ種苗生産用親魚の選別
 カサゴが子供(卵ではなく)を生む時期になりました。海上小割筏の4つの小割網で飼育している親魚からお腹の大きくなったものを選別しました。網を寄せ、1尾ずつ全部の個体を調べて、出産間近なものをバケツに取りました。
 これまで飼育していた網が汚れてきたので、親魚の選別作業と併せて新しい網を張り、選別漏れのカサゴは新しい網に移しました。小割網は遮光幕で覆い、親魚を落ち着かせるとともに網に藻類が付着するのを防止します。
 選び出された親魚は、10尾位ずつ篭に入れ、その篭を陸上水槽に収容しました。生まれた子供(仔魚:しぎょ)は、篭の目を抜けて出てきます。親魚の選別・取上はいくつかの陸上水槽が生産に必要な数の仔魚で満たされるまで繰り返されます。


平成28年11月10日 
カサゴ親魚の網替え
  カサゴの親魚を収容している小割網に汚れが付いてきたので、網替えを行いました。
古い網を覆っていた遮光幕を外し、小割網の底八カ所に付けてあるおもりを引き上げ、外し、網を小割の片方へ寄せ、できた隙間に新しい網を入れます。
片方に寄せられたカサゴの親魚をタモ網ですくっては数を数えながら新しい網に移していきました。今日は、この網替えを4小割について行いました。
 カサゴは1月の前後に卵ではなくて、子供を産みます。大事な出産を前に、快適な新居で過ごしてもらいます。
 波浪で揺れる海上小割筏での作業は腰に力を入れる必要があります。また、どの作業もですが、特に、おもりを引き上げるのは力のいる作業です。翌日は「あ~、腰が痛い」という声がたくさん聞かれました。


平成28年5月20日 
カサゴ親魚の補充
  カサゴの親魚を入荷し、親魚養成を始めました。
夏の高水温期に死亡する個体が多いので、毎年、親魚を補充しては養成しています。
今年は長門市通(かよい)の一本釣り漁船が釣り上げたものをトラックで活魚輸送しました。
魚が落ち着くように、また鳥などに狙われないように遮光幕で覆った海上小割網いけすに収容します。
配合餌料の粉末と魚のミンチを混ぜ合わせたモイストペレットという餌を作って、これで育てます。


平成28年4月12日 
カサゴの選別
  カサゴは大きくなるにつれて体の大きいものと小さいものの差が目立ってきました。
大小差が大きいと共食いがおこります。また、水槽の汚れもたまってきました。
そこで、カサゴの取上・選別を行いました。
今まで飼育していた水槽の水位を下げてフィシュポンプで海水ごとカサゴを吸い上げ、新しい水槽に移します。
新しい水槽の中には選別網がつり下げてあり、この中に移されたカサゴは大小に選別されます。
大きなカサゴは選別網の目をくぐり抜けられないので、選別網の中に残り、大型種苗用の水槽に収容されます。
 粒ぞろいになったカサゴたちは新しいきれいな水槽での生活が始まります。


平成28年2月3日 
カサゴ種苗生産第2ラウンド開始
  第2回目の種苗生産を行うため、60トン陸上水槽でカサゴ親魚を選別しました。
カサゴ親魚は海上筏の小割網で飼育していますが、先月、種苗生産に備えて雌ばかり選んで陸上水槽に移しておきました。1尾ずつていねいにお腹の張り具合を調べて、まもなく出産しそうな親魚を選り出しました。カサゴは卵ではなく、ふ化した仔魚を産み、産仔(さんし)と呼ばれます。
 選りだされた親魚は魚類生産棟の水槽に移しました。さらに、その中から産仔が間近な5尾を厳選して産室となるかごに入れ、種苗生産用の50トン水槽につるしました。生まれた仔魚はかごの目を通り抜けて水槽内に出て行きます。
 第1回目の種苗生産では1月下旬に仔魚が生まれ、仔魚はクロレラを添加して緑色になった水の中で餌のワムシを食べながら発育中です


平成27年7月24日(水) 
カサゴ種苗の配布完了
  1月生まれのカサゴも全長60 mmを越えて、6月中旬から次々と漁業者のもとへ出荷され、各地で放流されてきました。
今日は、萩大島へ60 mm種苗3,000尾を出荷しました。
これで、平成27年度のカサゴ種苗生産(30 mm、24万尾、60 mm、17万尾)は無事に全て終了しました。
放流されたカサゴが各地の海で元気に成長してくれることを期待します。


平成27年5月27日(水) 
カサゴ30 mmサイズの出荷完了
  カサゴ種苗は全長30 mmと60 mmで出荷されます。4月下旬から30 mmサイズ種苗を出荷してきましたが、本日、下松市栽培漁業センターへ出荷し、24万9千尾の生産計画を無事達成しました。  今後は60 mmサイズの出荷に向けて種苗の飼育を継続します。病気の出やすい時期になったので、まだまだ緊張は続きます。


平成27年1月26日(水) 
カサゴの赤ちゃんが生まれました
  海上の小割筏で養成していたカサゴ親魚が子を産む時期が近づいてきたので、1月13日に小割網を引き寄せて親魚を取上げ、陸上の1水槽に収容しました。
カサゴはふつうの魚のように卵を産むのではなく、卵をお腹の中でふ化させて小さな魚(仔魚:しぎょ)を生みます。お腹の膨れた親魚50尾を選んで、10尾ずつ陸上水槽内のかごに入れてお産(産仔:さんし)を待ったところ、早くも1月14日と15日で60万尾が生まれました。
同様に、1月19日に取り上げた親魚からも60万尾が生まれ、現在、3水槽で120万尾を飼育中です。
生まれたての仔魚は4 mmの大きさですが、生まれてすぐにワムシを食べ始めるので、ワムシも充分量を培養しています。今は、植物プランクトンを添加した緑色の水の中をのんびり漂っています。
2月下旬までに8水槽で合計600万尾を生ませて、4月以降の出荷を目指します。


平成26年6月11日(水) カサゴ60mm種苗出荷開始
  カサゴ30mm種苗は5月28日に計画どおり合計325千尾を出荷終了しましたが、残った種苗は、60mm種苗出荷に向けて外海第二栽培漁業センターで中間育成を継続してきました。そして、今日、60mm種苗9.8千尾が岩国方面に向けて出荷されました。60mm種苗の初出荷です。来週から本格的に出荷が行われ、計画数165千尾の出荷を目指します。