◆見学者アルバム (内海栽培漁業センター)


令和5年度(2023年度)


令和5年11月21日  社会見学  下関市立王司小学校

 王司小学校5年生の児童96名と引率の先生4名が来所されました。

 小春日和の天候に相応しい爽やかな雰囲気の子供たちでした。

 研修室での講義では、一人ひとりが真剣な眼差しでスクリーンの映像を見つめ、説明に聞き入っていました。

 施設内の見学では、アユの仔魚水槽で、魚種名を紹介する前に「この魚は何でしょう?」と問いかけると、初めは「トラフグ」との回答があり、続いて「アから始まります。」とヒントを加えると「アジ」と答える児童がいて場が盛り上がりました。

 最後の『質問タイム』では、「アカガイの一番おいしい食べ方は何?」との質問があり、やはり生食が一番で、お刺身やお寿司がおすすめだ(個人の感想)と伝えました。


令和5年11月21日  職場訪問  山口県立大津緑洋高等学校

 大津緑洋高校海洋科学科1年生の生徒12名と引率の先生3名が来所されました。

 2年進級時のコース選択(マリンフードコースとマリンバイオコース)に向けて、参考となる情報収集のための公社訪問(午後は萩市内の蒲鉾工場を見学)でした。

 前半の講義では、公社での種苗生産の実際をビデオ映像を中心に紹介し、後半は施設内を案内しました。

 講義では、仔魚から稚魚への変態や、種苗生産に向けた工夫などに関心を示していました。

 また、生産現場の見学では、図鑑等での写真や店頭で見かける姿とは全く異なるアユの仔魚やカキ殻に付着したアカガイの稚貝を、興味深く観察していました。

 今回の訪問が、生徒一人ひとりの将来に向けたイメージ作りや次年度のコース選択に少しでも役立ってくれることを期待しています。


令和5年11月16日  社会見学  宇部市立琴芝小学校

 琴芝小学校5年生の児童42名と引率の先生3名が来所されました。

 前半は一斉に講義を行い、後半は2班に分かれて施設見学をしました。

 講義の中で「栽培漁業とはどんな漁業か?」との問いかけに対して、ほぼ完ぺきな回答が出たのには感心しました。また、「日本の漁獲量減少の原因は?」については、多くの貴重な意見が出て、学習が深まりました。

 施設内の見学では、説明はしっかり聴き、疑問に感じたことは積極的に質問するとともに、稚ガニや稚エビを手のひらに乗せて見せると多くの児童がタッチングをしました。

 最後の『質問タイム』では、「トラフグの卵にも毒があるのか?」「トラフグは眠るのか?」「生産棟の横にあるスロープは何のため?」など、次々に質問が出ました。


令和5年11月10日  社会見学  山口市立平川小学校

 平川小学校5年生の児童143名と引率の先生7名が来所されました。

 山口県内でも最大規模の学校で、公社では一斉に対応ができないため、午前と午後に分かれての訪問となりました。

 準備や引率が大変だったと思いますが、見学場所として公社を選択していただき、有難く思います。

 子供たちは、礼儀正しく、挨拶や集団行動がしっかりと身に付いていました。

 講義では、子供たちの関心を高めたり、単調な流れを避けるために時折質問を交えますが、その一つひとつに多くの手が挙がり、スムーズに進行させることができました。

 施設内の見学でも、小雨混じりの天候ではありましたが、子供たちは一生懸命に視たり、聴いたり、質問したりしていました。

 ワムシ培養棟では、ワムシの取り上げに遭遇し、担当者から専門的な話を聴くことができました。


令和5年11月9日  社会見学  宇部市立藤山小学校

 藤山小学校5年生の児童95名と引率の先生5名が来所されました。

 落ち着いた雰囲気の学校で、移動や集合の際に一人ひとりが意識をしたり考えたりして行動していました。

 施設内の見学では、トラフグの飼育水槽に設置した自動餌やり機が丁度作動しており、子供たちは興味深く眺めていました。

 研修室での講義では、解説に合わせてメモを取っていましたが、絵やイラストを交えて記録する子がいて感心しました。

 最後に「どの魚の種苗生産が難しいか?」との質問がありました。

 魚種によって難しさは異なり、それぞれに技術面で工夫をしていますが、種苗生産には欠かせない受精卵を得るには親魚が必要で、親魚を確保するのが難しい魚(アカアマダイなど)も、やはり生産が難しいと言えることを伝えました。


令和5年11月7日  社会見学  宇部市立新川小学校

 新川小学校5年生の児童71名と引率の先生4名が来所されました。

 講義では、色々な場面でうなずいてくれる児童やスクリーンの映像に「エ~?」「ワー!」と声を発して反応してくれる児童がいたので、説明のしやすさを感じました。

 施設内の見学では、アユの仔魚の餌を動物プランクトンから配合飼料に移行する段階に入っていますが、その飼料の臭いに興味を持ったのか、「飼料はどんな原料からできているのか?」と聞いてきた子供がいました。

最後に「水槽にたくさんの稚魚を飼育することでストレスを与えるのではないのか?」という質問がありました。

 そのリスクを下げるために、毎日の健康チェックや飼育密度の管理などに気を付けていることを伝えました。


令和5年11月7日  社会見学  宇部市立小羽山小学校

 小羽山小学校5年生の児童68名と引率の先生3名が来所されました。

 予定よりも早い到着でしたので、余裕をもって対応することができました。

 元気のよい児童が多く、施設内の見学では、飼育(展示)生物を見ると「これ、◯◯だよね!」、また公社内の設備や器具に気付くと「これ何ですか?」と、次々と反応してくれ、盛り上がった雰囲気で見学を行うことができました。

 研修室での講義では、栽培漁業の目的を問うと、「少なくなった魚たちを守るため」という回答がありました。

 日本の水産業の振興とともに、漁獲により減少した魚種や海域全体の生態系を、以前のバランスにもどすことも大切なことだと改めて感じました。


令和5年10月26日  社会見学  宇部市立黒石小学校

 黒石小学校5年生の児童105名と引率の先生5名が来所されました。

 10月末ですが、昼過ぎにはかなり気温が上がり、午前中の疲れもあったのではと思いますが、子供たちからは一生懸命に学ぼうとする意欲を感じました。

 講義では、「日本の漁獲量減少の原因は?」との問いかけに、「時代の流れだから!」との回答があり、変に納得させられた気がしました。

 『質問タイム』でもたくさんの手が挙がり、トラフグの歯切りや水槽の底掃除機についての質問がありましたが、研修室からバスに移動する際にも、何人かがさらに質問に来てくれました。

 最後に全員が玄関前に集合し、代表の児童がお礼の挨拶をしてくれました。

 限られた時間の中で、十分な対応ができたかどうかは分かりませんが、見学での子供たちの笑顔や明るい声は、次回へのエネルギーになりました。


令和5年10月25日  社会見学  山口市立湯田小学校

 湯田小学校3年生の児童93名と引率の先生5名が来所されました。

 小学校では5年生で日本の水産業や栽培漁業について学習するため、5年生での訪問が多いのですが、今回は3年生ということで、栽培漁業公社ではどんなことをやっているのかを知ってもらうこととお魚に興味を持ってもらうことを中心に対応しました。

 講義では、3年生用に質問形式でプレゼンを進めていきましたが、子供たちの意慾的かつ純粋な回答に感心させられました。

 施設内の見学でも、初めて見た驚きや感情を素直に表現し、あちらこちらで案内者へ質問をしていました。

 やはり小学校での2学年の差は大きく、幼さや無邪気さとともに、一人ひとりのパワーを感じました。

 最後に、公社の玄関前で記念写真を撮影されていましたが、今回の訪問が子供たちの思い出に残ればと思います。


令和5年10月24日  社会見学  宇部市立吉部小学校

 吉部小学校5年生と6年生の児童7名と引率の先生2名が来所されました。

 少人数の学校で、2学年合同での訪問でした。

 前半の講義の中で、公社で生産したキジハタやカサゴ、ガザミ、アワビなどの種苗を、宇部市内の沿岸から毎年放流していることを紹介しました。

 後半の施設見学では、希望する児童がモクズガニの稚ガニを手に取ったり、親ガニのはさみに生えた毛を恐る恐る触ったりしました。

 また、ワムシの培養棟では、ビーカー内の白く濁ったサンプルや大きな培養水槽からあふれ出る緑色の泡に驚いていました。

 最後に、「モクズガニのはさみの毛は、何のために生えているのか?」との質問が出ました。

 確かに黒褐色の濃い毛は気になりますが、まだその役割は解明されていないようです。


令和5年10月24日  社会見学  下関市立文関小学校

 文関小学校5年生の児童74名と引率の先生3名が来所されました。

 元気はつらつ、明るい雰囲気の学校で、講義を一生懸命に聴きながら“しおり”にメモを取る姿が印象的で、引率の先生がページ一杯の記録に驚いておられました。

 施設内の見学では、生まれて一週間足らずのアユの仔魚(1㎝程度)の前で、「これは、何というお魚でしょう? ヒントは‘ア’から始まります!」と問いかけましたが、残念ながら動く糸くずのような生物(?)を「アユ」と答える子供はいませんでした。

 最後の『質問タイム』では、「育てるのが難しい魚は?」「働いている人は何人?」「種苗生産に必要な期間は?」「栽培漁業にかかる費用は?」「なぜ秋穂に公社ができたの?」など、次々と手が挙がりました。

 見学を終えてバスに移動する際には、多くの児童が笑顔でのお礼の挨拶とともに、グータッチをしてくれました。


令和5年10月20日  施設見学  東京都和光高等学校

 和光高等学校2年生の生徒21名と引率の先生2名が来所されました。

 総合的な学習での講座「動物と人間社会」の一環としての研究旅行(3泊4日)の中で、公社を訪問されました。

 目的が「天然・養殖・栽培漁業の魚介類を食べることについて、環境への負荷や遺伝子の多様性を踏まえて考える。」でしたので、講義では公社が行っている事業や種苗生産の実際の紹介とともに、天然魚・養殖魚・放流魚の旨味成分、環境への負荷や遺伝的多様性についても説明しました。

 また、自由な雰囲気の中にもしっかりとメモを取り、施設内の見学でも真剣に説明を聴いたり飼育(生産)中の魚介類を観察したりしていました。

 最後に「何か聞きたいことは?」の問いかけに、「放流によって生態系(生物間のバランス)に影響はないのか?」との質問がありました。

 確かに特定の魚介類を放流することについて、他の生物への影響は広大な海洋においても無いとは言えませんが、漁獲情報等を収集しながら放流尾数や場所(環境)を設定していること、また水産業の振興による水産物の安定供給が公社の事業目的であることを伝えました。


令和5年10月19日  社会見学  宇部市立神原小学校

 神原小学校5年生の児童62名と引率の先生3名が来所されました。

 施設内見学の中で、令和エビ棟で生産中のアユの仔魚を観察していますが、ふ化したばかりで小さい(体長6~7㎜)ことと、水槽の水が緑色に濁っている(クロレラを添加)ため個体の判別が難しいので、ビーカーで水をすくって小型水槽に移すと、仔魚の様子をはっきりと観察することができました。

 また、中間育成中のアサリを見て、貝の間から出る2本の管の名称(水管)を知っている子供がいました。

 講義の後に「魚にはワクチンは使わないのか?」との質問がありました。

 種苗生産で注意しなければならないことの一つに病気の蔓延が挙げられ、その対策としてワクチンや薬もありますが、高価であることと、将来的に私たちの食料としての利用を考慮して、ワクチンなどは使用せず、日常の観察を継続するとともに、飼育環境を整えることで、病気等の未然防止に努めていることを伝えました。


令和5年10月18日  社会見学  宇部市立岬小学校

 岬小学校5年生の児童29名と引率の先生2名が来所されました。

 新型コロナウイルス感染症が2類から5類へ移行したことを受けて、施設内見学での班編成の人数を少し増やしたため、講義、見学共に一斉に行うことができました。

 講義では、まだ社会科で「栽培漁業」について学習していないそうなので、予習として栽培漁業の意義・目的や養殖漁業との違いなどを中心に話をしました。

 施設内の見学では、緑色に濁った水槽の中で泳ぐ無数のアユの仔魚や、かなり風格の出てきたトラフグの稚魚、水槽の底を滑るように泳ぐヒラメの稚魚に関心を示していました。

 最後の『質問タイム』で、「シオミズツボワムシを食べるのはアユの赤ちゃんだけですか?」という質問がありました。ワムシは、アユの他にも、トラフグ、ヒラメなど魚類の仔魚、さらにガザミやモクズガニなどのカニ類の幼生にとっても大切な餌料になることを伝えました。


 令和5年10月17日  社会見学  山口市立嘉川小学校

 嘉川小学校5年生の児童36名と引率の先生2名が来所されました。

 前半の講義では、一生懸命に話を聴きながらメモを取る姿が印象的でした。「栽培漁業」について授業で学習したばかりのようで、「養殖漁業」との違いなど、しっかりと理解できていました。

 後半の施設内の見学では、展示(飼育)生物の説明に対してのみならず、移動中にも色々と興味深い話や質問をしてくれました。

 稚エビやカニの抜け殻などを手に取って見せると、「触りたい!」という声が多かったので、できるだけリクエストに対応しました。

 最後の『質問タイム』で、「ズガニが稚ガニになるまでの期間はどれくらいか?」と質問した児童がいました。モクズガニの地方名を知っている小学生がいることに驚きました。


令和5年10月17日  社会見学  防府市立牟礼南小学校

 牟礼南小学校5年生の児童58名と引率の先生3名が来所されました。

 前半は一斉に講義を行い、後半は2班に分かれて施設内を見学しました。

 防府市と公社とは関りが深く、週末(22日)には防府地方卸売市場で山口県豊魚祭が開催されますが、その中で公社で生産したトラフグやヒラメの稚魚放流が行われることを講義の中で紹介しました。

 施設内の見学では、興味や関心の強さが態度から分かるくらいに、次々と案内者に話しかけたり、水槽の中を身を乗り出してのぞき込んだりしていました。

 最後の『質問タイム』では、「ヒラメの裏側はどんな色をしているのか?」という質問がありました。天然のヒラメの裏側(無眼側)は白色ですが、放流したヒラメには体色異常(黒色のしみ?)が現れるものが多く、放流魚の判別に利用されることを伝えました。


令和5年10月13日  社会見学  防府市立新田小学校

 新田小学校5年生の児童82名と引率の先生5名が来所されました。

 日頃からの指導の成果で、校外でも挨拶や返事の習慣が身に付いており、「はい」「有難うございました」といった元気な声を訪問中に何度も聞きました。

 講義では、説明の中での問いかけに対して反応よく回答し、終始乗りの良い雰囲気をつくってくれました。

 また、栽培漁業の意義や放流の目的など大切な内容になると、真剣な表情で視聴していました。

 施設内の見学では、水槽の中をじっくり見つめていると、ふ化したばかりの仔魚が無数に泳いでいるのに気付き、感嘆の声を上げていました。

 糸くずのような産まれたばかりのアユの赤ちゃん(体長約6㎜)を見るのは、多くの子供たちにとって最初で最後の経験ではないかと思います。


令和5年10月10日  社会見学  宇部市立恩田小学校

 恩田小学校5年生の児童116名と引率の先生6名が来所されました。

 以前は10月10日と言えば「体育の日」、前回の東京オリンピック開催日に選ばれた日ですが、正にさわやかな秋晴れのもとでの訪問となりました。

 施設見学では、先月末からアユの受精卵の搬入が始まりましたが、一部の水槽ではふ化が始まり、子供たちに展示用の小型水槽に沈めた付着マットからふ化したばかりの仔魚を見せることができました。

 魚種ごとに種苗生産の時期が異なるので、訪問日によって観察できる魚の種類や状態が変わるのも、公社訪問の特色の一つだと思います。

 研修室での講義では、最後に、「アカガイは何歳くらいまで生きるの?」「水槽を覆っている黒い幕は何のため?」といった質問がありました。


令和5年10月6日  社会見学  山口市立鋳銭司小学校

 鋳銭司小学校と山口南総合支援学校の5年生児童15名と引率の先生2名が来所されました。

 少人数でしたので、講義では一人ひとりの表情や反応を見ながら、プレゼンや解説をすることができました。

 施設見学では、一人ひとりがタブレット型パソコンを持ち、飼育(展示)生物の解説を聴くとともに、自分なりのアングルから写真を撮影していました。

 学校に戻って、各自がどのように学習のまとめを行うかに興味が湧きました。

 最後の『質問タイム』では、「魚の雌雄の割合は?」「アカガイの幼生が付着する理由は?」「魚にもワクチンがあるのか?」といった専門的な質問が次々と出て感心しました。


令和5年10月5日  社会見学  防府市立松崎小学校

 松崎小学校5年生の児童80名と引率の先生4名が来所されました。

 訪問時間に余裕があったので、じっくりと講義や施設案内をすることができました。

 施設見学では、興味関心の高い児童や魚介類に関する知識が豊富な児童が多く、飼育(展示)している生き物に対して様々なリアクションがあり、話題が広がりました。

 講義でも、説明の中での問いかけに対して多くの手や声が上がり、積極的に学ぼうという意欲を感じました。

 また、メモが取れなかったということで、説明後にクルマエビの幼生の名前を確認に来た児童がおり感心しました。

 バス乗車時に、多くの児童が元気にお礼の挨拶をしてくれ、秋晴れの空に似た清々しさを感じました。


令和5年10月3日  社会見学  宇部市立西岐波小学校

 西岐波小学校5年生の児童122名と引率の先生6名が来所されました。

 今年度の訪問校の中では最多の児童数(10/3現在の申込校中)でした。

 公社では9月末からアサリの種苗生産が始まったところで、施設内の見学中に顕微鏡でふ化幼生を観察してもらうことができました。

 接眼レンズをのぞくと、視野の中に0.1㎜程度のトロコフォアやD状期と呼ばれる幼生が現れ、子供たちは驚きと感動の表情を見せていました。

 見学目的に『地元西岐波の漁業にも目を向けさせたい』という項目がありましたので、講義の中で日本や山口県の漁業生産量の現状とともに、宇部市内で行っている種苗放流や校区内にある床波漁港での漁獲量についても触れました。


令和5年9月29日  社会見学  山口市立仁保小学校

 仁保小学校5年生の児童12名と引率の先生2名が来所されました。

 山口市仁保には椹野川漁協仁保事業所があり、公社で種苗生産したアユやモクズガニを中間育成用(一部養殖用)として出荷しています。

 また、今回の施設見学の目的の中に「昔から親しみをもっている仁保川とアユとのつながりについて学びたい」という項目がありましたので、講義の中ではアユの種苗生産の様子を紹介し、施設内の見学でも、アユの生活史などを詳しく説明しました。

 少人数ということもあって、一人ひとりが主体的に学ぼうとする姿勢を感じることができました。

 最後の『質問タイム』では、「種苗生産で難しい魚種や工夫しているころは?」「公社はもうかっているのか?」「放流した魚は、どこへ行くのか?」と次々に手が挙がり、子供たちに内容が伝わるように意識しながら回答しました。


令和5年9月28日  社会見学  防府市立牟礼小学校

 牟礼小学校5年生の児童77名と引率の先生4名が来所されました。

 公社では、講義と施設見学の2つのコンテンツで対応していますが、子供たちは興味津々に話しを聴いたり、メモを取ったり、また稚魚や稚ガニを観察したりしていました。

 子供たちにとっては、お魚たちに対して“食材”としてのイメージが強いようで、「食べたい!」「美味しそう!」という声を多く聞きました。

 午前中にマツダ防府工場というコンピュータやロボットを使ったハイテク企業を訪れた後、魚介類の種苗生産に必要な経験や観察力といったマンパワーが中心の施設を見学して、職種による環境条件や社会(生活)との関わりの違いを感じたのではないかと思います。


令和5年9月22日  社会見学  山口市立小郡小学校

 小郡小学校5年生の児童68名と引率の先生4名が来所されました。

 礼儀正しく、バスの乗降の前後に集合・整列して、気持ちの良い明るい挨拶をしてくれました。

 講義では、トラフグのお腹を絞っての採卵や、孵化したばかりのヒラメの仔魚の動画を見せると、多くの児童から「え~!」「何これ?」といった驚きや感動の声が上がり、雰囲気が盛り上がりました。

 公社を訪問する多くの学校では、学校オリジナルの『社会見学のしおり』を持参し、各自がそれに記録していますが、前半が施設内見学の児童たちで、講義の前には既にページ一杯にメモを取っているのには感心しました。

 最後に、「山口県外の栽培漁業センターと連携や協力をしているのですか?」という質問がありました。お隣の広島県や福岡県にも栽培漁業センターがあり、技術的な情報交換はもちろんですが、種苗に関しても生産不調の際に、お互いに支援し合っていることを伝えました。


令和5年9月15日  社会見学  美祢市立大田小学校

 大田小学校5年生の児童17名と引率の先生3名が来所されました。

 5年生の児童数が17名ということで、和やかな雰囲気の中で、子供たちとの距離感も近く感じました。

 前半の講義では、スクリーンに映し出す画像や映像を注視し、稚魚の泳ぐ様子や親フグの採卵シーンでは、驚きの声を上げていました。

 後半の施設内見学では、展示(飼育)魚介類に興味津々の表情を見せるとともに、移動中にも色々な情報を個別に提供してくれました。

 最後の“質問タイム”では、次々に手が挙がり、「トラフグの種苗生産は、いつから日本一なの?」「ガザミは、何を食べるの?」「水路で見つけた魚は何?」などの質問が出ましたが、時間の制約で全員に回答できなかったことを申し訳なく思いました。


令和5年9月13日  社会見学  萩市立椿東小学校

 椿東小学校5年生の児童68名と引率の先生3名が来所されました。

 秋の社会見学シーズンを迎えますが、その1番手としての訪問でした。

 漁業の盛んな萩市の学校とあって、興味・関心の高い子供たちが多いように感じました。

 施設内の見学では、蒸し暑い中での移動でしたが、子供たちは素直に指示に従ったり、真剣に話しを聴いたりしていました。

 研修室での講義でも、社会科での“栽培漁業”に関する学習はこれからのようですが、積極的に臨んでくれ、漁獲量減少の原因やヒラメの長日処理の目的を問うと、多くの手が挙がりました。

 最後に、「アサリの餌は何ですか?」という質問がありました。二枚貝類には、海水中に含まれる天然由来の植物プランクトンを中心に与えていることを説明しました。


令和5年8月8日  職場体験学習  山口市立秋穂中学校

 秋穂中学校2年生の男子生徒2名が、職場体験学習として公社を訪れました。

 本来は2日間の予定でしたが、台風接近のため、急きょ1日に短縮されました。

 午前中は公社の事業紹介、施設内の見学に続き、クルマエビの取り上げ作業を行いました。

 クルマエビの種苗生産は防疫の関係で見学が難しいのですが、水槽からの取り上げの機会に立ち会えるとともに、計量やトラックへの積み込み作業を体験することができました。

 午後も、採卵を終えた親ガザミの移送や水槽の掃除等に取り組みました。

 最後の振り返りでは、「クルマエビの取り上げは大変だったけれど、終わったときはすごく達成感があったし、楽しかった。」と感想を述べてくれました。

 今後の二人の進路選択や職業観の具現化に少しでも役立ってくれると有難く思います。


令和5年7月31日  講演及び施設見学   水産大学校生物生産学科

 下関市にある日本で唯一の水産大学校、生物生産学科の2年生27名と引率の先生4名が来所されました。

 公社前干潟での魚介類や海藻類の生物調査実習で公社を利用する機会に併せて、公社の事業紹介や栽培漁業の現状についての講演及び施設内見学の要請に応えました。

 近い将来、水産業や栽培漁業の担い手となる可能性をもつ学生たちですので、一貫して真剣かつ意欲的に説明を聞いたり、メモを取ったりする姿が印象的でした。

 公社には、水産大学校の卒業生が多く、今回も入社5年目の職員が案内を担当し、緊張しながらも頼もしい後輩たちに熱心に語りかけました。

 最後に学生から、「へい死稚魚の処理方法は?」「海水温上昇の種苗生産への影響は?」「放流種苗などの県間交流はあるのか?」「業務の効率化をどのように図っているのか?」といった興味深い質問がたくさん出て、関心の高さを感じました。


令和5年7月24日  社会見学  ライフステップ創

 ライフステップ創の放課後デイサービスに通う、小学校3年生から高校2年生までの13名と引率の先生2名が来所されました。

 午前中に施設で学習を頑張った後の訪問で、すでに夏休みの宿題をかなり済ませたという声も聞かれました。

 暑さに負けず元気いっぱいで、みんなで仲よく楽しそうに話を聞いたり、稚魚や稚ガニをのぞき込んだりする姿に微笑ましさを感じました。

 先週末に釣りに行って、キジハタを釣ったという情報を写真付きで提供してくれる子もいました。

 ヒラメの稚魚へのタッチングを誘うと、初めは不安げでしたが、慣れてくると表面のヌルヌル感やザラザラ感を楽しんでいました。

 これからの長い夏休みが、有意義で思い出に残る期間になってくれることを祈ります。


令和5年6月30日  社会見学  宇部市立川上小学校

 川上小学校5年生の児童67名と引率の先生3名が来所されました。

 本来は前後半に分かれ、さらに施設内の見学は2班に分かれての活動予定でしたが、荒天の予報が出ていましたので、急きょ前半は一斉に研修室で講義を行い、その後3班に分かれての見学としました。

 講義では、説明の合間の問いかけに対して、いつもは何人かの児童からの回答を拾いながら進めていますが、今回は一度にたくさんの回答が飛び交い、言葉の内容が聞き取れないので挙手をお願いするほどの盛り上がりでした。

 施設内の見学でも、興味・関心のある児童が多く、自分の知っていることを案内者に一生懸命伝えようとする姿が印象的でした。

 最後に「一年中、生産している魚はいないのか?」という質問がありました。

 稚魚を中間育成し放流するために、効果(放流後の生残率)の高い時期に種苗生産を行っていることや、公社内の水槽数が限られているので、時期をずらしながら効率よく水槽を使って生産していることを伝えました。


令和5年6月23日  社会見学  周南市立菊川小学校

 菊川小学校5年生の児童65名と引率の先生4名が来所されました。

 一人ひとりから学ぶ姿勢を強く感じるとともに、施設内の移動や生き物の周りに集まる際、列や隊形を意識しながら真剣に聴いたり、メモを取ったりする姿が印象的でした。

 研修室での講義でも、スクリーンに映した情報や講義の内容を、オリジナルのしおりに一生懸命に記録していました。

 最後に全員が玄関前に集合して、男子児童が代表して挨拶をしました。

 その中で、「今日の見学を通して、魚を食べるときには、骨の間の身までしっかり食べるようにしようと思います!」と言ってくれたのには感激しました。


令和5年6月22日  社会見学  山口市立上郷小学校

 上郷小学校5年生の児童91名と引率の先生5名が来所されました。

 男女ともに元気のよい児童が多く、公社への到着時や研修の終了時に大きな声で挨拶をしてくれました。

 また、集団行動への一人ひとりの意識が高く、人数は多かったのですが、講義や誘導をスムーズに行うことができました。

 講義や施設内の案内の中では、「トラフグは生まれたときから毒を持っているのか?」「トラフグ生産棟の水槽を暗くしているのはなぜか?」など、次々に質問が出て、興味・関心の高さを感じました。

 フグ毒は、食物連鎖の中で蓄積されたもので、生まれつき体内にあるのでもないし、体の中でつくられるものでもありません。また、デリケートな稚魚を落ち着いて生活させるために遮光幕で暗くしています。

 子供たちの素直で鋭い質問には、いつも感心したり、緊張させられたりします。


令和5年6月16日  社会見学  山口市立阿知須小学校

 阿知須小学校5年生の児童78名と引率の先生4名が来所されました。

 6月も後半に入り、蒸し暑い中での訪問でしたが、子供たちは意慾を持って、また素直な姿勢で講義や施設内の見学に臨んでくれました。

 “水産業”については2学期に学習するそうですが、講義の中で「日本の漁獲量が減少した原因」について問うと、排他的経済水域の設定、環境の変化、漁業者の減少など、様々な意見が出たのには感心しました。

 施設内の見学では、魚や栽培漁業に興味のある児童が多く、担当としても楽しく案内することができました。

 社会科の授業で、今回の訪問で見聞きしたことが役立ってくれることを願っています。


令和5年6月16日  社会見学  山口市立大内小学校

 大内小学校5年生の児童95名と引率の先生5名が来所されました。

 一人ひとりに『100の学び!』(?)というミッションが与えられていたようで、終始活気あふれる態度で、見て、聞いて、伝えて、書いていました。

 施設内の見学では、案内の説明を聞き漏らすまいとしっかりと耳を傾けたり、聞き取れなかった場合は聞き直したりしていました。

 講義後に「何か、聞きたいことは?」と呼びかけると、たくさんの手が挙がりましたが、その中に「放流する前に、自然界で生きていける訓練をするのですか?」という質問がありました。

 さすがに生き抜く訓練はしませんが、生きていきやすい環境(稚魚の餌の存在や天然稚魚が生息する区域など)へ放流するようにはしています。


令和5年6月13日  施設見学及び実習  山口県立大津緑洋高校海洋科学科マリンバイオコース

 大津緑洋高校海洋科学科2年生の生徒4名と引率の先生2名が来所されました。

 山口県内唯一の水産教育を柱とする高校で、さらにマリンバイオコースでは、栽培漁業や海洋生物、環境に関する知識と技術を身に付けるための学習を行っています。

 将来、養殖関係の仕事に就きたい生徒もいるようで、たくましさや関心の強さを感じました。

 午前は、公社の事業や種苗生産の実際を解説し、生産中の施設を巡回見学しました。

 午後は、学校で飼育し、各種実験や実習に活用するためのクルマエビを取り上げ、計数、梱包しました。

1尾0.08g程度の稚エビを2,000尾計数する実習では、4人が協力したり、工夫し合ったりしながら作業を進めていました。

 今回の訪問とこれからの実習が、近い将来の進路選択に少しでも役立ってくれると有難く思います。


令和5年6月2日  社会見学  周南市立徳山小学校

 徳山小学校5年生の児童98名と引率の先生4名が来所されました。

 バスでの到着後と出発前に全員が集合(コロナが2類中は中止依頼)し、立派な挨拶やお礼の言葉を伝えてくれました。

 施設内の見学では、釣りが好きな子、魚を食べるのが好きな子がいて、興味を持って稚魚や稚ガニを観察していました。中には、魚が苦手な子もいましたが、この見学を通して魚が好きになってくれると有難いなと思います。

 研修室での講義では、授業での学習がしっかりと定着しており、「栽培漁業とは?」の問いに、完璧な回答が返ってきました。

 最後の『質問タイム』では、「スーパーで新鮮なお魚を見分けるにはどうすればよいか?」という日常生活に役立ちそうな質問もありました。


令和5年5月30日  社会見学  宇部市立常盤小学校

 常盤小学校5年生の児童76名と引率の先生5名が来所されました。

 あいにくの雨模様(山口県は前日に梅雨入り)でしたが、子供たちは興味津々の表情で講義や見学に臨んでいました。

 施設見学では、初めて見るカニの幼生やトラフグの稚魚に感動したり、ワムシ培養の匂いに驚いたりしていました。

 研修室での講義では、栽培漁業の目的や方法の説明にしっかりと耳を傾けてくれました。

 最後に「トラフグの種苗生産で気を付けていることは?」との質問がありました。これは、どの魚種にも共通することですが、生まれたばかりの赤ちゃんは病気にかかりやすく、ウイルスなどに感染すると大量に死んだり、成長が遅れたりするので、担当者は予防や観察を入念に行っていることを伝えました。


令和5年5月23日  社会見学  萩市立越ケ浜小学校

 越ケ浜小学校3~5年生の児童20名と引率の先生3名が来所されました。

 今年度初めての小学校からの訪問でしたが、新型コロナウイルス感染症の位置付けが2類から5類に変更されたことを受けて、新しい体制での受け入れとなりました。

 幼さが漂う3年生から頼もしい5年生までの児童でしたので、講義は質問形式中心で、子供たちに考えさせたり、回答を広げたりしながら進めました。

 たくさんの手が挙がり、いろいろな意見を伝えたり聞いたりする中で、栽培漁業の方法や果たす役割を、学年に応じて少しでも理解してくれたらと思いました。

 施設内の見学でも、1㎝ほどのクルマエビの赤ちゃんを虫眼鏡でのぞき込んだり、40㎝を超える親フグに驚いたりと、子供たちにとって貴重な体験となったようです。

 今年度も、多くの学校からたくさんの子供たちが公社を訪問し、お魚や栽培漁業に興味・関心を膨らませてくれることを願っています。