◆見学者アルバム (内海栽培漁業センター)


令和6年度(2024年度)


令和6年11月19日  社会見学  下関市立王司小学校

 王司小学校5年生の児童71名と引率の先生4名が来所されました。

 今年度も社会見学として、県内の多くの小学校から公社訪問がありましたが、現時点で最後の小学校となりました。

 研修室での講義では、トラフグの稚魚の動画で同じ方向に泳いでいる理由を問うと、「水槽に流れをつくっているから!」、ヒラメの稚魚の共食い防止の為に大きさを揃える(選別)方法を問うと、「網の目の大きさを利用すればよい!」との的確な回答がありました。

 施設内の見学では、アユ仔魚の餌料がワムシからアルテミア(ともに動物プランクトン)への転換時期で、仔魚の腹部内にオレンジ色の餌料を観察することができ、子供たちは大いに関心を示していました。

 最後に「なぜ、下関に全国から多くのトラフグが集積されるのか?」という質問がありました。

 明治時代に下関でフグの食用が解禁されて以来、下関市には専門の調理師や料理店、加工業者等が多く存在するためであることを伝えました。


令和6年11月18日  施設見学  山口シティカレッジ

 山口市等が主催する、男女共同参画社会の実現に向けた人材を育成することを目的とした講座に申し込まれた27名が来所されました。

 今年度は漁業・林業・消防に視点を当てる中で、研修視察先として栽培漁業を行っている公社を選択されました。

 前半は日本や山口県における水産業の現状や栽培漁業の実際等を解説し、後半は2班に分かれて施設内の見学を行いました。

 魚類ではアユ、二枚貝ではアサリ、ミルクイの種苗生産が真っ最中で、幼生を飼育している水槽の水替えや仔魚への給餌を行う場面を見てもらうことができました。

 見学後には「もっと栽培漁業や放流を多目的に行ってはどうか?」という意見が出ました。

 水産業における様々な課題を踏まえて、栽培漁業の意義や役割を最大限に発揮するために、生産や放流に係る工夫を行うとともに、学校や地域社会に対して普及啓発等も行っていることを伝えました。


令和6年11月14日  社会見学  宇部市立琴芝小学校

 琴芝小学校5年生の児童48名と引率の先生3名が来所されました。

 前半は一斉に研修室で講義を行いましたが、一人ひとりが真剣にスクリーンの映像を視たり、話を聴いたりしていました。

 学校オリジナルの「しおり」を作ってきていますが、中には複数の色を使い分けて、素晴らしいレポートを仕上げている児童がいました。

 後半は2班に分かれて施設内を見学しましたが、多くの魚たちが稚魚というより小魚に成長しており、観察しながらも「食べたい!」「美味しそう!」という声が多く聞かれました。

 最後の『質問タイム』では、「生産している魚介類の種類は?」「早く成長する魚は?」「この仕事に就いての喜びは?」など、次々に手が挙がりました。


令和6年11月5日  社会見学  防府市立牟礼南小学校

 牟礼南小学校5年生の児童45名と引率の先生3名が来所されました。

 児童数が45名でしたので、研修室で一斉に講義を行った後、2班に分かれて施設内を見学しました。

 講義では、魚に興味と知識のある子供がいて、何度も手を挙げて発表をしてくれました。

 施設内の見学では、円形水槽内を浮遊するアサリの幼生や、ふ化後16日目で12㎜に成長した群れて泳ぐアユの仔魚に関心を示していました。

 また、トラフグ稚魚の飼育水槽について解説中に、トラフグの毒に関する質問がありました。

 トラフグは自分の体内で毒を作るのではなく、摂餌を通して体内に蓄積されていくことを伝えました。

 最後に代表児童が心のこもった挨拶をしてくれ、対応した側も達成感を味わうことができました。


令和6年11月1日  社会見学  防府市立新田小学校

 新田小学校5年生の児童96名と引率の先生5名が来所されました。

 雨が降りしきる中での訪問となり、施設見学では傘を差したり、合羽を着たりで、子供たちは活動しにくかったと思いますが、元気いっぱいで楽しそうに展示(生産)中の魚介類を観察していました。

 また、スクリーンの映像への驚きや、解説に対する意見や感想を次々と表現してくれたので、児童参加型の盛り上がる講義となりました。

 「僕、将来はおさかなクンになりたいんです!」という男の子がおり、魚に関する興味深い話をしてくれました。

 今抱いてる夢や関心を持ち続けるとともに、将来に生かしてくれることを願っています。

 そして、今回の公社訪問がその一役を担ってくれると有難く思います。


令和6年10月29日  社会見学  防府市立華城小学校

 華城小学校5年生の児童145名と引率の先生7名が来所されました。

 児童数が多いため、昨日の訪問学校に続き午前と午後の2部制で対応しました。

 午後は雨予報が出ていましたが、子供たちの意欲と純粋さが雨雲を遠ざけてくれたようです。

 施設内の見学では、円形水槽を泳ぎ続ける20㎝近くに成長したトラフグや水槽の底で群れを成し、時折滑るように素早く泳ぐ30㎝近くに成長したヒラメに興味津々のようでした。

 講義では、漁獲量減少の原因を聞いた際に、「オイルショックで船の燃料代が高くなったから!」との小学生では初めての回答がありました。

 確かにこの世界的混乱は、日本の遠洋漁業衰退の一要因となりました。

 事前に各自で疑問点を整理しており、講義の後に次々と栽培漁業の核心に迫るような質問が出ました。


令和6年10月28日  社会見学  山口市立平川小学校

 平川小学校5年生の児童157名と引率の先生8名が来所されました。

 公社での受け入れ児童数について、2班編成でも100名が限界ですので、学年全体を2グループに分け、午前と午後での対応となりました。

 魚介類に興味・関心のある子供が多く、魚の名前を知っている、実際に見たことがあるという声が聞かれました。

 また、見学中に3ページにわたってメモを取り、案内者に見せに来てくれる児童がいました。

 講義でも、スクリーンに映した動画や画像に素直に感想を表現してくれ、声を拾いながらスムーズに進行することができました。

 午前・午後に分かれての社会見学は、学校側として当日の指導を始め、事前の準備や打合せが大変であったろうと思いますが、訪問先に公社を選択していただいたことに心から感謝します。


令和6年10月24日  社会見学  宇部市立新川小学校

 新川小学校5年生の児童80名と引率の先生4名が来所されました。

 終始和やかな雰囲気に包まれ、研修前後には気持ちのこもった元気な挨拶をしてくれました。

 魚に興味・関心のある児童が多く、講義の中で外海第二センターで生産しているキジハタを紹介すると、3分の2以上の児童が名前を知っていたり、見たことがあると答えたのには驚きました。

 施設内の見学では、1キロリットル円形水槽の中に懐中電灯をかざすと、光に沿って白い筋状(粒子状)に見えるアサリの浮遊幼生を一生懸命にのぞき込んでいました。

 また、小さなプラスチック水槽に展示のためにすくい取ったふ化後4日余りのアユの仔魚と、それを約160万尾飼育している200トン水槽とを見比べながら感心していました。


令和6年10月17日  施設見学  和光高等学校

 東京都町田市にある和光高校2年生の生徒25名と引率の先生2名が来所されました。

 和光高校の公社訪問は2年連続で、動物と人間との関りをテーマとした総合的な学習の一環として訪問されました。

 目的の中に「天然・養殖・栽培漁業(放流)魚介類の比較」について学ぶことが挙げられていましたので、公社の事業説明や種苗生産の実際に加えて、天然・養殖・放流魚の栄養価、環境に与える負荷、遺伝子の多様性についての特性や違いを解説しました。

 また、生徒から「職業を選択した動機」「種苗生産に係る費用対効果」「指定管理制度」など、課題研究に相応しい質問が多く出ました。

 施設内の見学では、孵化したばかりのアユの仔魚を、眼を凝らしながら探す姿が印象的でした。


令和6年10月11日  社会見学  防府市立大道小学校

 大道小学校5年生の児童30名と引率の先生3名が来所されました。

 元気な挨拶から始まり、講義も見学も意欲的に臨んでくれたので、90分間がとても短く感じました。

 講義では、日本の漁獲量減少の要因を尋ねると、漁業者の高齢化と減少、環境の悪化に加えて、排他的経済水域の設定を挙げた児童がいました。

 施設内の見学では、1週間前に椹野川漁協から搬入されたアユの卵(発眼卵)をルーペで観察する機会に遭遇でき、子供たちは大いに喜んでいました。

 最後にヒラメの色に関する質問がありました。ヒラメは「海の忍者」と呼ばれるように、砂の色に擬態することができ、よく観察すると一匹ごとに模様や色の濃さが違っていることを伝えました。


令和6年10月11日  企業見学  山口県立大津緑洋高等学校

 大津緑洋高校海洋科学科1年生の生徒15名と引率の先生2名が来所されました。

 大津緑洋高校では、毎年春にバイオコースの2年生が施設見学とクルマエビ種苗取り上げの実習を目的に公社を訪れていますが、今回は海洋科学科1年生が2年生進級時のコース選択(マリンバイオコースとマリンフードコース)の指針とするための訪問でした。

 従って通常の施設見学の場合は、種苗生産の具体的な方法や生産した種苗の観察が中心ですが、今回は公社の事業目的や内容、生産部職員の作業現場に触れることをコンセプトに対応しました。

 現在、アサリとアユの種苗生産を行っていますので、生産棟内でアサリの浮遊幼生やネットに付着させたアユの発眼卵について担当者から直接話を聞きました。

 午後は蒲鉾工場を見学するそうですが、バイオコースへの魅力を一人でも多くの生徒が感じ取ってくれると有難く思います。


令和6年10月8日  社会見学  萩市立むつみ小学校・福栄小学校

 むつみ小学校と福栄小学校5年生の児童7名と引率の先生2名が来所されました。

 2校合同での訪問でしたが、和気あいあいとした雰囲気が感じられました。

 萩市は山口県の中でも水産業の盛んな町のひとつで、日本海側の漁業状況を交えながら講義を行いました。

 漁獲量減少の原因を尋ねると、「藻場の減少」を挙げてくれた子供がいました。

 藻場は「海のゆりかご」と呼ばれ、魚介類が産卵したり、稚魚を育成したりするための貴重な海域ですが、海水温の上昇や植食性生物の食害などにより全国的に減少しています。

 栽培漁業(種苗放流)と合わせて、この「磯焼け対策」も水産資源回復への大切な取組となります。

 訪問してくれた子供たちが、栽培漁業について学ぶだけでなく、広く水産業や海洋環境への興味・関心を高めてくれることを期待しています。


令和6年10月8日  社会見学  宇部市立藤山小学校

 藤山小学校5年生の児童87名と引率の先生4名が来所されました。

 午前中は雨予報が出ていましたが、何とか傘をさすことなく対応することができました。

 好奇心が旺盛で、表現力の豊かな子供たちが多く、講義でも見学でも、明るい声が響いていました。

 講義では、栽培漁業と養殖漁業の違いを説明する際、「完全養殖」についての発言があり感心しました。

 また、「魚のことが大好きで、色々学習しているんです!」と頼もしい声かけをしてくる男の子がいて、将来の“さかなクン”を連想させました。

 最後に「どんな技術開発をしているのですか?」という質問がありました。

 公社では水産研究センターと連携して、特にアマダイの種苗生産に係る研究を行っていることを伝えました。


令和6年10月7日  社会見学  宇部市立船木小学校

 船木小学校5年生の児童18名と引率の先生2名が来所されました。

 小雨が降り続くあいにくの天気でしたが、それを吹き払うような明るく元気な子供たちでした。

 講義では公社が行っている主な事業、栽培漁業の目的と放流効果、そして種苗生産の実際について解説しますが、教科書の記載や授業での内容をより深く、広く理解できるよう意識しています。

 講義を聴く子供たちもメモを取りながら、真剣な態度で臨んでくれました。

 施設内の見学では、傘を開いたり閉じたりと大変でしたが、お互いに気を配りながら、魚介類を観察したり、解説を聴いたりしていました。

 最後に感想を聞くと、「モクズガニの毛が軟らかかった。」「ガザミのハサミが怖かった。」「ヒラメの泳ぎが速かった。」など、思い思いに発表してくれました。


令和6年10月4日  社会見学  防府市立松崎小学校

 松崎小学校5年生の児童100名と引率の先生4名が来所されました。

 猛暑が続いていましたが、やっと秋の気配が感じられるようになり、公社を訪れる子供たちにも、冬服や長袖姿が目立つようになりました。

 元気が良いうえに、とても礼儀正しく、集団行動が身に付いているなと感じました。

 講義の中で、日本や山口県の水産業の現状をグラフで紹介すると、驚きの声を挙げていました。そして、それを解決する方法の一つとして栽培漁業が行われていることを伝えました。

 施設内の見学では、積極的に飼育・展示している親子の魚介類を観察していました。

 特に、水槽の底を滑るように素早く泳ぐヒラメや、カキ殻に無数に付着したアカガイの稚貝に興味を示していました。

 また、講義後には質問の手が多数挙がり、すべての児童に回答できなかったことを申し訳なく思いました。


令和6年9月27日  社会見学  山口市立小郡南小学校

 小郡南小学校5年生の児童99名と引率の先生4名が来所されました。

 青い半ズボンかスカートに白いシャツ、そして赤い帽子の素敵なコスチュームが印象的でした。

 施設内の見学では、熱心な児童が予習をしてきたかのような専門的な質問を案内者にしていました。

 魚介類では、特にトラフグに興味を示し、群れて泳ぐ約20㎝にまで成長した稚魚を追いかけるように観察していました。

 講義でも、オリジナルの「しおり」にメモを取りながら、スクリーンに映った仔魚や稚魚の画像、映像に見入っていました。

 最後に水槽の深さに関する質問が出ました。

 公社には、四角形、円形、八角形など様々な大きさや形の水槽が100基以上あり、深さが2m近くになる水槽もあります。

 魚種や種苗生産の方法に合わせて水槽が設置されていることを伝えました。


令和6年9月27日  社会見学  山口市立仁保小学校

 仁保小学校5年生の児童15名と引率の先生2名が来所されました。

 少人数でしたので、講義では一人ひとりの表情や反応を見ながら話ができ、施設内の見学でも視やすさ、聴きやすさに配慮して巡回することができました。

 講義の中で種苗生産の様子を紹介する魚種は、通常はトラフグ、ヒラメ、クルマエビですが、椹野川漁協仁保事業所で育成された親アユから採卵した受精卵を公社でふ化させ、育成、出荷している関係で、アユの種苗生産の写真や動画を中心に解説をしました。

 最後の質問タイムでは、種苗に与える餌の工夫について質問がありました。

 多くの魚介類(貝類を除く)では、ふ化直後はシオミズツボワムシを与え、続いてアルテミア(ともに動物プランクトン)、そして人工飼料へと変えていきますが、仔魚を元気に成長させるために栄養強化していることを伝えました。


令和6年9月26日  社会見学  宇部市立常盤小学校

 常盤小学校5年生の児童74名と引率の先生4名が来所されました。

 魚に興味・関心のある児童が多く、講義では問いかけに対して多くの手が挙がり、はっきりと自分の考えを発表してくれました。

 施設内の見学でも、飼育・展示している魚介類を積極的に観察し、相互に感想などを述べ合うとともに、案内者に次々と質問をしていました。

 講義の後で「天然のヒラメは3~4月に産卵するのに、なぜ公社では1~2月に産卵させるのか?」という質問がありました。

 生産した稚魚を放流する際に、自然界での生残率(生き残り)を高めるために、早めに産卵・ふ化させ、少しでも成長した(天然稚魚よりも優位な)状態で放流していることを伝えました。

 大切に育てた稚魚たちが、厳しい自然界で少しでも多く親になり、漁獲や繁殖につながるよう工夫しています。


令和6年9月20日  社会見学  防府市立牟礼小学校

 牟礼小学校5年生の児童78名と引率の先生4名が来所されました。

 講義の中で、日本の漁獲量の減少の原因を考えてもらうと、各国が排他的経済水域を設定したために遠洋漁業などが制限されるようになったことを挙げた児童には感心しました。

 他の問いかけにも、積極的に手を挙げて意見を述べてくれ、内容の濃い講義となりました。

 施設内の見学では、残念ながらこの時期は生産中の種苗を見ることはほとんどできませんが、展示又はイベント放流用に飼育している、かなり大きく成長した魚介類をしっかり観察することができました。

 講義の最後に「アサリの殻から出ていたものは何ですか?」という質問がありました。

 アサリは殻の間から入水管と出水管を出し、海水を吸い込みながら酸素や栄養分をこし取っていること、また舌のような足を伸ばして砂に潜ったりしていることを伝えました。

 近い将来、山口県の多くの干潟で潮干狩りができようになることを願っています。


令和6年9月20日  社会見学  山口市立小郡小学校

 小郡小学校5年生の児童76名と引率の先生4名が来所されました。

 バスを降車後に講義と見学に分かれますが、いずれも各児童が元気な声で挨拶や返事をしてくれ、気持ちよく対応することができました。

 講義では、トラフグの採卵やヒラメの仔魚の映像に感嘆の声が聞かれ、雰囲気が盛り上がりました。

 施設内の見学では、展示、飼育している生物に興味を示すとともに、案内者に「イカやタコは生産しないの?」「幼生などの名前はどのようにして付いているの?」など、次々に質問を投げかけていました。

 講義の最後にも「赤潮は、なぜ発生するのか?」という質問がありました。

 赤潮は河口などから栄養分が海に流れ出し、さらに太陽光により植物プランクトンが多量に発生して起こること、また漁業(特に養殖漁業)に大きな影響を与える危険性があるため、発生が確認されると公社を含め関係者に情報共有されていることを伝えました。


令和6年9月13日  社会見学  宇部市立万倉小学校

 万倉小学校5・6年生の児童9名と引率の先生2名が来所されました。

 山口市の最高気温が35℃を超え、異常気象に腹立たしさを感じながらの解説でしたが、子供たちは汗を拭きながらも真剣に視たり、聴いたり、触ったりしてくれました。

 施設内の見学では、ハサミに濃密な毛を生やしたモクズガニや、大きなハサミで威嚇するガザミを間近に見せると、大いに興味を示していました。

 講義では、「栽培漁業」について学習していることもあって、問いかけに対する的確な回答が返ってきました。

 最後に「どんな魚でも種苗生産ができるのか?」という質問がありました。

 公社の施設で生産できる魚種が限られていること、漁業者からの要望が強い魚種を生産していることなどを伝えました。


令和6年9月13日  社会見学  美祢市立大田小学校

 大田小学校5年生の児童13名と引率の先生2名が来所されました。

 朝から強い日差しの照り付ける中、子供たちは笑顔でバスを降車し、一人ひとりが元気な挨拶をして研修室に入りました。

 社会科で「水産業」や「栽培漁業」について学習してきているので、それを踏まえて講義を行いました。

 水産業(漁獲量)の現状をグラフで示すと、子供たちは驚きの表情を見せ、その要因を真剣に考え、発表してくれました。

 施設内の見学では、今まで本や店頭でしか見たことのなかった生きた魚たち、また生まれて半年足らずのミニチュアのような可愛いカニの子供たちに感動していました。

 最後に質問の時間を設けると、種苗生産で難しいこと、生産にかかる餌代、貝殻の成長の仕組みなど、興味深い質問が次々と出ました。


令和6年8月27日  社会見学  マーブル

 多機能型事業所マーブルに通う、小学校1年生から高校2年生までの16名と引率の職員6名が来所されました。

 8月下旬とはいえ猛暑の中での訪問でしたが、子供たちの純粋な好奇心とあふれる笑顔に支えられ、さわやかな気分で対応することができました。

 講義では、「お魚は好きですか?」の質問に、ほとんどの子が手を挙げてくれました。

 また、「日本で獲れるお魚の量は、ア 増えている、イ 変らない、ウ 減っている?」との問いに対して、多くの子がウを選択していました。

 そのことを踏まえて、公社が行っている栽培漁業の目的や意味について解説をしたので、子供たちは真剣に話を聴いたり、画像を視たりしていました。

 公社内の見学では、この時季はほとんどの魚介類が出荷を終了しているため、生産中の種苗の観察は出来ませんが、展示用の稚ガニや稚エビを手のひらに乗せてみせると、興味のある子供たちが恐る恐る触ってきました。

 また最後には、元気な声でお礼の挨拶をしてくれました。

 これから長い2学期が始まりますが、訪問した子供たちにとって、夏休みの良い思い出のひとつになってくれれば幸いです。


令和6年8月5日  施設見学及び講演  水産大学校生物生産学科

 下関市にある水産大学校、生物生産学科の2年生32名と引率の先生5名が来所されました。

 例年この時期に、公社前干潟において小型地引網や手網を用いてアマモ場内の生物及びアマモなどの海藻を採取し、同定・計測するという沿岸生態系保全実習のために公社を利用されています。

 その機会に併せて、公社の事業紹介や栽培漁業の現状についての講演及び施設内見学の要請がありました。

 日本で唯一の農林水産省が所管する水産に関する高等教育機関で、近い将来、水産業や栽培漁業の担い手となる可能性をもつ学生たちが全国から集まっています。

 臨海実習後の講演や見学でしたが、意欲的に聴講したり、興味深く水槽をのぞき込んだりしていました。

 また、最後に学生から、「ワムシはどのサイズのものを培養しているのか?」「餌料の培養水槽はなぜ円形なのか?」「栄養強化をしているのか?」といった専門的な質問がたくさん出て、知識と関心の高さを感じました。


令和6年6月28日  社会見学  周南市立菊川小学校

 菊川小学校5年生の児童80名と引率の先生5名が来所されました。

 今年度前半(学校では1学期)に公社を訪問する最後の小学校でした。

 講義の中で公社での種苗生産の様子を動画で紹介しますが、トラフグの採卵シーンやヒラメの仔魚の意外な容姿に驚いていました。

 この時期は多くの魚介類が生産中で、子供たちにとっていろいろな種苗を観察できる貴重な機会になったと思います。

 また、ガザミの親ガニやアカガイの親貝を触らせてみる(希望者のみ)と、子供たちは初めは恐る恐るですが、次第に楽しみながら感触を味わっていました。

 この訪問が、2学期からの「つくり育てる漁業」の学習に役立ってくれることを期待しています。


令和6年6月28日  社会見学  宇部市立川上小学校

 川上小学校5年生の児童71名と引率の先生4名が来所されました。

 前日から大雨の予報が出され、公社も対応にいくつかのパターンを考えていましたが、子供たちの日頃の行いの良さからか、ほとんど影響を受けることなく見学を終えることができました。

 講義では、いくつかの質問をすると、魚に興味と知識をもった子供が、想定以上の鋭い回答をしてくれ、内容が盛り上がりました。

 最後に《SDGs》の話をしますが、「海を豊かにするために森に木を植えればよい。」という意見が出たのには感心しました。

 施設内の見学では、展示や飼育している魚たちのスケッチをする子供がたくさんいました。

 バスへの乗車前に何人かが見せに来てくれましたが、そのレベルの高さに驚きました。


令和6年6月27日  社会見学  防府市立勝間小学校

 勝間小学校5年生の児童67名と引率の先生3名が来所されました。

 小雨混じりの中での訪問でしたので、見学は傘をさしての移動となりましたが、子供たちは指示やマナーを意識して行動できていました。

 施設内を見学中、バットに入れた昨秋ふ化したアサリの稚貝を見て「砂が入っている!」とか、魚類生産棟の水槽内のトラフグの稚魚を見て「オタマジャクシだ!」とか、子供たちのユニークな発想に驚かされました。ただ、説明をすると改めて稚貝や稚魚を興味深く観察していました。

 講義にも真剣にメモを取りながら活発に臨み、最後には「ワムシの培養水槽が緑色なのはなぜ?」「底掃除機では先に吸い込み口があるの?」など、見学中に感じた質問が次々と出ました。


令和6年6月25日  社会見学  山口市立阿知須小学校

 阿知須小学校5年生の児童87名と引率の先生4名が来所されました。

 礼儀正しく、基本的な集団行動が身に付いている印象を受けた子供たちでした。

 施設内の見学では、多くは水槽内の魚たちに注目しますが、水槽への注水や排水にも興味を持った子供がいました。

 公社では、秋穂湾(公社沖300m)から取水した海水をろ過し、各水槽に送っています。また、オーバーフローした海水は、公社の水路を通って秋穂湾へと流れ出ていきます。

 先生の「学校のプールと同じだね!」の言葉に、子供たちは納得していました。

 講義では、初めて視るトラフグの採卵シーンや親とは姿の異なるヒラメの仔魚の姿に驚きの声をあげていました。

 最後に、公社で働く人の数や生産している魚の数などについての質問がありました。


令和6年6月20日  社会見学  山口市立上郷小学校

 上郷小学校5年生の児童95名と引率の先生5名が来所されました。

 梅雨入りが発表され、どんよりとした曇り空でしたが、それを吹き飛ばすような明るく、元気な子供たちでした。

 施設内の見学では、案内中多くの児童が同時に質問をするので、一人ずつ順番にするよう指示する場面がありました。

 講義でも、積極的に解説を聴き、映像を注視し、途中の問いかけにもたくさんの児童からいろいろな発言が出て、活気のある内容となりました。

 最後に「魚は、どんな食べ方が美味しいですか?」という質問がありました。それぞれの魚本来の味を味わうには“お刺身”が最高だと思います(個人の感想)が、更に焼く、煮るなどで味わい深くなることも伝えました。

 子供たちの魚や水産業への理解を深め、興味・関心を高めることも大切な目的ですが、魚食文化や習慣を広めることも公社訪問の大切な意義であると考えます。


令和6年6月14日  社会見学  防府市立右田小学校

 右田小学校5年生の児童108名と引率の先生4名が来所されました。

 初夏の熱い午後でしたが、子供たちは意欲的に社会見学に臨んでくれました。

 施設内の見学では、2班に分かれての移動でしたが、指示に従い集団を意識した行動がとれていました。

 変態したばかりのガザミとモクズガニの稚ガニや、10㎜余りのトラフグの稚魚を、興味深く観察していました。

 講義でも真剣に解説を聴いたり、動画を視たりしていました。ヒラメの選別方法について、餌で誘導するというユニークな意見が出て感心しました。

 最後に「生産中の種苗の数」についての質問がありました。種苗の種類と数は時期や成長によって大きく変わります。例えばアカガイは、生産棟内の1t水槽に200万尾、これが17基で約3400万尾(現在浮遊中)生産中ですが、最終的には計画尾数に調整していきます。


令和6年6月14日  社会見学  山口市立大内小学校

 大内小学校5年生の児童102名と引率の先生4名が来所されました。

 風はまだ涼しさを運んでくれますが、日差しは真夏を感じさせる中、元気な児童たちが来所してくれました。

 魚介類に対する関心が強く、施設内の見学中に見つけた子ガニに興味を示したり、案内者に次々と質問をしたりする子供がいました。

 講義でも、真剣にしおりにメモを取ったり、問いかけに応えたりしていました。漁獲量の減少の原因についてのいくつかの回答の中で、排他的経済水域の設定を挙げた子供がいて驚きました。

 最後に「放流魚と天然魚とで、生体に違いがあるのか?」という質問がありました。

 ヒラメは無眼側の黒化、トラフグは尾鰭の欠損など外見に若干の違いが見られるものの、成魚においては味を含めほとんど違いは無いことを伝えました。


令和6年6月11日  施設見学・実習  山口県立大津緑洋高等学校

 大津緑洋高校海洋科学科(マリンバイオコース)2年生の生徒5名と引率の先生2名が来所されました。

 マリンバイオコースは2年次からの選択で、魚貝類を育てる喜びや水産資源の大切さを学ぶようです。

 作業用の制服に身を包み、一人ひとりが真剣な表情で研修や実習に臨む姿が印象的でした。

 午前中は栽培漁業や種苗生産に関する講義の視聴とガザミやアカガイ、トラフグなどの種苗を生産中の施設を見学しました。

 午後は、クルマエビ種苗のモニタリングや取り上げ(計数)、袋詰めの作業に取り組みました。

 今回取り上げたクルマエビは、これから学校の水槽で飼育するということで、育てる難しさや喜びを感じてくれることでしょう。

 将来、養殖関係の仕事に就きたいと考えている生徒もいるそうで、今回の見学や実習を通して、さらに養殖や栽培漁業に対する興味・関心を高め、進路選択に繋がってくれることを期待します。


令和6年6月4日  社会見学  周南市立富田西小学校

 富田西小学校5年生の児童96名と引率の先生5名が来所されました。

 抜けるような青空のもと、元気いっぱいの子どもたちが公社を訪れ、対応した私たち職員もエネルギーをもらうことができました。

 施設内の見学では、バットに展示された、ふ化後1カ月余りで約15㎜にまで成長したクルマエビ、同じく1カ月で10~12㎜に成長し、緑色に濁った広い水槽内を無数(約20万尾)に泳ぐトラフグの稚魚などに興味・関心を示していました。

 授業で栽培漁業について学習するのは2学期のようですが、講義の中で漁獲量が減少している現状や栽培漁業の意義についての説明に、積極的に耳を傾けてくれました。

 最後に「トラフグは、いつごろから毒をもつようになるのですか?」という質問がありました。トラフグは卵の段階からすでに毒(卵巣は猛毒)をもっており、摂餌行動によって、さらに毒性を蓄積していくことを解説しました。


令和6517日  社会見学  宇部市立厚東小学校

  厚東小学校3・4年生の児童24名と引率の先生3名が来所されました。 

 今年度最初の訪問ということで、講義や施設案内の計画、準備、さらに当日の対応と久しぶりに緊張感(いつもは気が緩んでいる訳ではありませんが…)を味わうことができました。 

 中学年ということで幼さや無邪気さが感じられ、講義で初めて見る写真や動画、飼育、展示水槽の稚魚や稚エビなどに驚きの表情を見せていました。 

 見学の最後に、「種苗の生産中は24時間体制で世話をしているのですか?」という質問がありました。

 各魚種担当者は、24時間付きっ切りではありませんが、採卵から放流(出荷)までの間、常に注意深く観察しながら種苗の生育状況を把握し、適切に対応していることを伝えました。


令和5年度(2023年度)


令和5年11月21日  社会見学  下関市立王司小学校

 王司小学校5年生の児童96名と引率の先生4名が来所されました。

 小春日和の天候に相応しい爽やかな雰囲気の子供たちでした。

 研修室での講義では、一人ひとりが真剣な眼差しでスクリーンの映像を見つめ、説明に聞き入っていました。

 施設内の見学では、アユの仔魚水槽で、魚種名を紹介する前に「この魚は何でしょう?」と問いかけると、初めは「トラフグ」との回答があり、続いて「アから始まります。」とヒントを加えると「アジ」と答える児童がいて場が盛り上がりました。

 最後の『質問タイム』では、「アカガイの一番おいしい食べ方は何?」との質問があり、やはり生食が一番で、お刺身やお寿司がおすすめだ(個人の感想)と伝えました。


令和5年11月21日  職場訪問  山口県立大津緑洋高等学校

 大津緑洋高校海洋科学科1年生の生徒12名と引率の先生3名が来所されました。

 2年進級時のコース選択(マリンフードコースとマリンバイオコース)に向けて、参考となる情報収集のための公社訪問(午後は萩市内の蒲鉾工場を見学)でした。

 前半の講義では、公社での種苗生産の実際をビデオ映像を中心に紹介し、後半は施設内を案内しました。

 講義では、仔魚から稚魚への変態や、種苗生産に向けた工夫などに関心を示していました。

 また、生産現場の見学では、図鑑等での写真や店頭で見かける姿とは全く異なるアユの仔魚やカキ殻に付着したアカガイの稚貝を、興味深く観察していました。

 今回の訪問が、生徒一人ひとりの将来に向けたイメージ作りや次年度のコース選択に少しでも役立ってくれることを期待しています。


令和5年11月16日  社会見学  宇部市立琴芝小学校

 琴芝小学校5年生の児童42名と引率の先生3名が来所されました。

 前半は一斉に講義を行い、後半は2班に分かれて施設見学をしました。

 講義の中で「栽培漁業とはどんな漁業か?」との問いかけに対して、ほぼ完ぺきな回答が出たのには感心しました。また、「日本の漁獲量減少の原因は?」については、多くの貴重な意見が出て、学習が深まりました。

 施設内の見学では、説明はしっかり聴き、疑問に感じたことは積極的に質問するとともに、稚ガニや稚エビを手のひらに乗せて見せると多くの児童がタッチングをしました。

 最後の『質問タイム』では、「トラフグの卵にも毒があるのか?」「トラフグは眠るのか?」「生産棟の横にあるスロープは何のため?」など、次々に質問が出ました。


令和5年11月10日  社会見学  山口市立平川小学校

 平川小学校5年生の児童143名と引率の先生7名が来所されました。

 山口県内でも最大規模の学校で、公社では一斉に対応ができないため、午前と午後に分かれての訪問となりました。

 準備や引率が大変だったと思いますが、見学場所として公社を選択していただき、有難く思います。

 子供たちは、礼儀正しく、挨拶や集団行動がしっかりと身に付いていました。

 講義では、子供たちの関心を高めたり、単調な流れを避けるために時折質問を交えますが、その一つひとつに多くの手が挙がり、スムーズに進行させることができました。

 施設内の見学でも、小雨混じりの天候ではありましたが、子供たちは一生懸命に視たり、聴いたり、質問したりしていました。

 ワムシ培養棟では、ワムシの取り上げに遭遇し、担当者から専門的な話を聴くことができました。


令和5年11月9日  社会見学  宇部市立藤山小学校

 藤山小学校5年生の児童95名と引率の先生5名が来所されました。

 落ち着いた雰囲気の学校で、移動や集合の際に一人ひとりが意識をしたり考えたりして行動していました。

 施設内の見学では、トラフグの飼育水槽に設置した自動餌やり機が丁度作動しており、子供たちは興味深く眺めていました。

 研修室での講義では、解説に合わせてメモを取っていましたが、絵やイラストを交えて記録する子がいて感心しました。

 最後に「どの魚の種苗生産が難しいか?」との質問がありました。

 魚種によって難しさは異なり、それぞれに技術面で工夫をしていますが、種苗生産には欠かせない受精卵を得るには親魚が必要で、親魚を確保するのが難しい魚(アカアマダイなど)も、やはり生産が難しいと言えることを伝えました。


令和5年11月7日  社会見学  宇部市立新川小学校

 新川小学校5年生の児童71名と引率の先生4名が来所されました。

 講義では、色々な場面でうなずいてくれる児童やスクリーンの映像に「エ~?」「ワー!」と声を発して反応してくれる児童がいたので、説明のしやすさを感じました。

 施設内の見学では、アユの仔魚の餌を動物プランクトンから配合飼料に移行する段階に入っていますが、その飼料の臭いに興味を持ったのか、「飼料はどんな原料からできているのか?」と聞いてきた子供がいました。

最後に「水槽にたくさんの稚魚を飼育することでストレスを与えるのではないのか?」という質問がありました。

 そのリスクを下げるために、毎日の健康チェックや飼育密度の管理などに気を付けていることを伝えました。